コンドームを買った話
ドラッグストアに行き、コンドームの棚の前に立つと、種類の豊富さと派手なパッケージに驚いた。薄さを主張するものや、潤滑剤つきを主張するものがあり、入ってる個数も6個入りと12個入りがあったりした。下調べしてくればよかったと少し後悔した。下調べしても店になかったら意味がない、直接行って決めればいいと思ったからである。
今日はやめにして、また出直してもいいのかもしれないと思った。
…
否、ここで引き下がっては男が廃る!
夕方の店内には、仕事帰りのサラリーマンやOL、親子などがいて人の往来はまばら程度にある。場所はレジに近めで、通路側に設置されているところにあるため、人の目は避けられない。
本来なら一つ一つ手に取って特徴を比較したいところではあったが、端から眺めて地味目なパッケージの商品を手に取った。これで千円以上するのかと思い、くじけそうになったが、安かろう悪かろうの商品を買ってしまっては本末転倒である。そのままレジへと向かった。
レジは3つ。精算を待つ買い物客が二人ほど。後ろにも新たな客がすぐに来た。コンドームの種類が豊富なだけあって、きっとほかの商品も品ぞろえがよく、利用する客も多いのだろう。そんなことを思うと少し気持ちの余裕が生まれ、視線をレジの方へと移した。
…
レジにいた店員はみな女性—大学生かそれくらいの年齢に見える―であった。少し申し訳なさを感じつつ、平静を装いながら、商品を差し出した。店員は、表情一つ変えずバーコードを読み取った。さすがの一言である。
お金を払い、商品を受け取る。
家に帰って商品を調べると、これといった特徴のない、スタンダードな商品を選んだようであった。
...
店で買うドキドキ感はそれでしか味わえないけど、みんなは下調べを十分にして、ネットで買おう。ネットで買うと安く買えるしね。
↓これがその時買ったコンドーム